02:剣戟の向こうに

振るう双刃は紅蓮の焔を纏い
交わる剣(つるぎ)は紺碧の軌跡を描く
それは相容れない者同士の
哀しき戦物語

総てを懸けた一撃が彼女の頬を掠め
幾度と無く繰り出される
神速の斬撃が彼の者の身に迫る

勝者は唯一人
蒼き破壊の神なのか
それとも
紅き戦の女神なのか

振り下ろされるクラゼヴォ・モル
受け止める番(つがい)の七星宝剣
永遠に戦い続ける宿命の双り
安息があるとすれば
それは…

後書き

 叙事詩調の書き方で久々に詩を書いてみた。だから、漢字が重々しいわけで(笑) 雰囲気としては北欧・ドイツ神話のサガ(サーガ)のような感じにしたくて。私が書く詩は基本的に幻想系になると、調子が重々しいのはいつもの事で…(笑)

 クラゼヴォ・モルはクレイモアの一種で、スコットランド・ゲール語で「大きな剣」を意味する剣。対する七星宝剣はよく「七星剣」の名で知られる、北斗七星の意匠が彫られた中国の剣(因みに、「七星宝剣」としている理由は富士見ファンタジア文庫の「風の聖痕」に由来)。

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