外伝 トルネの日記

 これはG級のモンスターが解禁されてから数ヶ月後のお話ニャ。ボクのご主人様であるアラストルとそのパートナーのアリアスが何やら集会所で立ち話をしていたニャ。
「ふむ。ならば俺のトルネとお前のロボを交換して育ててみるか」
「そそ。そうすれば新しい戦い方を学んでくれるかもよ?」
「まぁ、お前の元で育てるのはいささか不安だが…」
 何よ、もう! とふくれたのは彼女の方だったニャ。
 でも、ボクはそれどころじゃなかったニャ!
「ご、ご主人様…ボク捨てられちゃうのかニャァ…」
「何を言う。少しの間アリアスに預けるだけだ」
 そんニャァ…。
「それじゃ、私のロボを大切に扱ってね。行くわよ、トルネコ」
 トルネコだなんて人使い…いや、ネコ使いが荒いハンターニャ!

 こうして、ボクが初めて体験する他所のハンターとの生活が始まったニャ。




・○月×日〜○月△日。

 村上位のリオレイアと戦ったニャ。アリアスは大のリオレイア好きで、いつもレイア防具を使ってるニャ。そのうっとりした眼(まなこ)は…ボクには何だか理解しがたいニャ。
 でも、戦い方はご主人様のパートナーだけあってなかなかのものだったニャ。ただ…無謀な攻めで見ていてとってもヒヤヒヤしたけどニャア…。
「させないッ!」
 サマーソルトの連撃を見切ってすかさずアリアスは鬼人化したニャ。乱舞を叩き込んですぐに回避…そこにボクが爆弾を投げたニャ。そしたら…。

 ギャアァァァ…!

 ニャンとニャンとリオレイアが倒れちゃったニャ! 暑い砂漠の中で頑張ったから、これでアリアスに褒められる…とボクは期待したニャ。
「ちょっと何をやってるのよ!! レイア死んじゃったじゃない!!!」
 ニャニャニャ〜!? ひょっとして…捕獲するつもりだったのかニャ!?? ご主人様は大抵討伐するからつい癖で…ごめんニャ。

 ───捕獲なんて生温い戦い方をするな。討伐だ、いいな?

 あぁ、ご主人様が恋しいニャア…。

・△月●日〜△月☆日。

 ドンドルマにテオ・テスカトルが現れて大騒ぎだったニャ。このクエストは…確かG級だったニャ。ためらわずに封龍剣【真絶一門】を持ち出したアリアスにオトモしたニャ。
「あっつ…! これがG級のテオなの!?」
 流石のアリアスも手を焼いていたニャ。他のハンターがバリスタや大砲を使って援護してくれても、テオは怯まなかったニャ。
「アリアス! 私と代わって!!」
 先輩ハンターのシエルさんに言われてアリアスはバリスタに回ったニャ。ボクもその時お手伝いしようと思って…高台から爆弾を投げようとしたニャ。

 …ニャニャニャッ!?

 足が滑ったニャ…。隣でバリスタを撃ってたアリアスはところどころススコゲてたニャ。
「ちょっと! 何をやってるのよっ!! トルネコッ!!!」
 『トルネコ』だニャンて酷いニャ…。手厳しいご主人様だってちゃんとボクの名前を呼んでくれるのにニャァ…。

・☆月○日。

 アリアスのオトモのロボと会ったニャ。丁度、ご主人様と一緒に狩りをしに行くみたいで羨ましかったニャァ…。
 でも、ロボの話だと苦戦してるみたいだニャ…。確かにご主人様も…ネコ使いが荒いニャ。

・☆月△日〜☆月▲日。

 寒い寒い雪山でラージャンと対峙したニャ。なんでも…ボクのレベルを上げたくてちょうどいいクエストを選んだニャンてアリアスは言ったけど、どう考えても鬼畜だニャ…。上位でもラージャンは怖いニャ…。
 アリアスはというと、双影剣というクシャルダオラの双剣を装備していたニャ。そう言えば、前にご主人様がアリアスの事を「ラージャン相手に双剣で突っ込んでいく馬鹿はあいつぐらいだ」ニャンて評してたニャ。


「馬鹿っ!」
 バインドボイスで身体が縮こまっちゃったニャァ…情けニャいニャ。
 そんニャボクをアリアスは双剣の柄を当てて吹っ飛ばしたニャ。…やり方はヒドいけど助かったニャァ。
「…っ!!」
 アリアスが血塗れになって雪の上に倒れたニャ…。ボクを…庇ったりしたからニャ!
 アイルーのボクは瀕死になったら地面に潜って回復出来るニャ。でも、ハンターは違うニャ。…死んじゃったらおしまいニャァ。
 ボクは回復笛を取り出したニャ。アイルー一族に伝わる秘伝の術『真・回復笛の術』ニャ!!

「トルネ…。行くわよっ!」

 アリアスが初めてボクの名前を呼んでくれたニャ! 


 こうして、力を合わせて無事にラージャンを倒したニャ。ご主人様もかっこいいけど、アリアスもニャかニャかやるニャ!!

・☆月○日。

 アリアスとお別れの日がやってきたニャ…。ちょっと淋しいニャ。ご主人様ごめんニャさいニャ…ご主人様以外のハンターがいいニャンて言ったらお仕置きされちゃうかもニャァ…。
「ロボが帰ってくるのは嬉しいけど…トルネとお別れかぁ。ちょっと淋しくなるわね…」
 そう言って、ボクの頭を撫でてくれたニャ。
「グスン…アリアス…ボク…役に立てたかニャァ?」
「何言ってんのよ? ラージャンだってちゃんと倒したじゃない! いい? これからはあんたの本当のご主人様の役に立ってあげるんだよ…」
 ニャァ…ボク…お涙ちょうだい的シチュエーションに弱いニャァ…グスン。




「ご主人様ァ!」
「おう、トルネ。元気にしてたか?」
 丁度、ロボと最後のクエストをこなしてきたご主人様をアリアスと一緒に集会所まで迎えに行ったニャ。
 久し振りに見るご主人様…愛用のレウス装備はところどころ傷んでたニャァ。
「ご主人様…その傷は?」
「ああ。久々にやっちまった。この俺がたかが銀レウスごときに遅れを取るとはな…」
 あぁ、かのリオレウス希少種を『ごとき』で済ませちゃうご主人様はやっぱり素敵ニャ!
「あら、『破壊神』を名乗るあんたでもこんな怪我する事あるのね」
「それはお互い様だろ…なぁ『戦乙女』?」
 ニャンだかピリピリしたフンイキだったニャ…。ボクとロボは毛を逆立てて縮こまってたニャァ…。




 家に帰ってきてボクはご主人様にラージャンを倒したボクの武勇伝を聞かせたニャ。ご主人様は嬉しそうにボクの頭を撫でてくれたニャ!
 だから、ボクもつい調子に乗っちゃったニャア…。

「全く…ご主人様にはボクがいないとダメニャんだからニャ〜」
「ほう。お前はそんなに偉かったのか。それは知らなかったな」

 ニャニャニャッ!?? イヤな予感がするニャ…。

「そこまで言うのなら、1人で狩りに行ってこいッ!」

 やっぱり…ご主人様は鬼畜ニャア………。

後書き

 モンハン小説2ndG編外伝という事で、アリアスとアラストルのオトモアイルーについて実話を交えて書かせて頂きました。因みにテオをバリスタで応戦していた時にトルネに爆弾投げられたのは実話です(ぉぃ) そして、私がトルネの事を『トルネコ』と呼んでるのも実話(爆)(←なかなかいいネーミングだと思ってたり…(マテ)) 2ndG編は2ndの伏線が全部明らかになった後のお話なので、その辺りを伏せたまま書くのに苦戦しました;;

 中盤以降はお気に入りの音ゲー曲(←基本的に哀愁漂う系の曲ばっかwww)をLISMOで聴きながら書いてたせいでなんだか切ない系の話になってしまいました…あはは;; ギャグで終わらせるつもりだったのに「どこのスポ根漫画だよ!?」的なお話に…(苦笑)

 因みにトルネは♀じゃないかと思ったり…www アラストルにゾッコンだから(笑) …あ、それはValkyrieがAlastorにゾッコンなのがいけないのか…(マテ) そしてそして、めっちゃくちゃ鬼畜仕様なのも…vvv(黙れ)

 因みに大元のネタを出してくれたのは蒼竜さん本人。いつもながら『ネタ製造機』の名は伊達じゃないなぁ〜と感心感心♪(ぉぃ)(←蓮華は昔よく蒼竜さんにネタ出ししてもらって小説を書いてたwww)

 まぁ、楽しんで頂ければ幸いです♪

Back Home Next

inserted by FC2 system