前夜

「いよいよ…ラプソーンを倒しに行くのよね」

 正直、ちょっと怖かった。もしかしたら震えてたかもしれない。
 私…甘えてる。ククールが不安を消してくれる事に期待してる………。

「…不安か?」

 ククールは私をそっと抱き締めた。
 この温もりがとても気持ち良かった…。だから、失いたくなかった………。

「じゃあ、誓ってやるよ。何があっても必ずゼシカを守るから」

 揺らぎ無いアイスブルーの瞳が真剣さを物語ってる。
 でも…それは違う。「守られる」だけじゃダメよ、そんなの。

「ククール。1つ約束して。あなたも…ちゃんと生き残って」

 ククールは一瞬目を丸くした。けれど、すぐに笑って、

「当たり前だろ。騎士はお姫様とハッピーエンドじゃないとな」

 そう言って、お得意のウインクまでバッチリ決めた。

「じゃあ、2人が無事に帰ってくるように………」

 ククールの手が私の頬に触れる。
 あぁ、この仕草を何度したのかしら…。

 そのまま口付けを交わし続けた。
 お互いの考えてる事が分かっちゃうみたいで、ちょっと恥ずかしかった…。
 けれど、やっぱり…心地良かった。

「続きはこの戦いが終わったら…な?」
「………///」

 ククールは含みのある笑いを浮かべる。
 もぅ、そんな恥ずかしい事言わないでよ…せっかくの雰囲気が台無しじゃない…///

後書き

 ククールなりの優しさが書きたくて書いたショートショート。ラスボス前だというのに何故こう…甘ったるいんだろう…?(>▽<;; アセアセ

プロット※要反転

 ラスボス前の夜、ククとゼシがキスを交わす。

ククール「続きはこの戦いが終わったら…な?」

 ゼシカ、顔真っ赤///(笑)

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