風の声を聞く 病んでしまった風の悲鳴を………。
俺達は負けられない 世界の為に。
風の無い世界がこんなにもおかしいなんて。
失って その重みを知ることが。
こんなにも辛いなんて今まで分からなかった。
………………けれど。
「バッツ! 行こうぜ」
仲間がいるから。
だから今は 分かるんだ。
俺は 空を見上げた───。
後書き
このお題を見た時に即座に「これはバッツの為のお題だ!」と思いました(笑) 風って難しいです。抽象的過ぎて。炎とかならまだマシなんですけど。
「あんたなんて、大っ嫌い!」
………生意気な奴。
今までオレに靡かなかった(なびかなかった)奴なんて誰1人としていなかったというのに。
でも………。
オレは嫌われた。
今まで遊んでいたからかもしれない。
オレは誰かに嫌われることがこんなにも辛いことを、再び認識させられた。
けれど、それが彼女の誤解だったと分かった時、オレとあいつとの距離が一気に縮まったと思った。
「や、ちょ………離してよ、ククール!」
「やだね」
こんな風に、オレが回復してやろうとすると強がる彼女も今では微笑ましい。
じっくりと、オレのモノにしてやるからな───。
後書き
まだキャラの性格を掴みきれていない頃に書いたせいか、何か変です(汗) ククはもっとクールでなきゃ。
オレ達の時代だけじゃない。
世界の全てがこの戦いにかかっている。
「チェスター? ………あ、もしかして緊張してんの? やーね、らしくないなぁー、もう」
「うるせー」
オレはアーチェを小突きながら思った。
こいつは緊張していないのだろうか? と。
………していないはずがなかった。
相手はあのダオスだし、何よりアーチェの手が僅かに震えていることにオレは気がついていた。
でも、それでもこいつは決して笑みを崩さない。
「お前の魔法が頼りなんだからな。しっかりしろよな」
「へーん、チェスターなんかに言われなくたって分かってるわよーだ」
アーチェはホウキに跨がったまま、あっかんべーをした。
(むかつくヤツ………)
でも、感謝してるんだぜ。
お前がいなかったらオレ、ガチガチに固まっていたと思う。
だから………ありがとうな。
オレ達はダオス城へと乗り込んだ───。
後書き
実に私らしいチェスアーです。やはり2人には喧嘩がなければ。口喧嘩こそが2人のコミュニケーションツールですからね。
オレは…。
ただ、アイツに生きて欲しかった。
翡翠の瞳、紫の髪の持ち主に。
「恋でもして、ちったぁ女らしくなりな」
この気持ちは永久(とわ)に叶わないと分かっていても。
そう、願わずにはいられなかった。
(皆と仲良くやれよ、ファリス)
オレはただそれだけを祈り、仲間の為に振るう最後の攻撃を仕掛けた───。
後書き
初めてギル→ファリを書きました。私のイメージではかなりシリアスなんですよ、この2人。
いつでもあいつは笑っている。
嘘なんかじゃない。
心の底から本当に笑うんだ。
屈託のないあの笑みを見ているとオレまでもがつい笑ってしまう。
「そんなに怒るなよ、な? ファリス」
そうやって満面の笑みと共にオレをなだめる。
………ずるい。
オレが怒っているのを知っているくせに、慌てず騒がず、優しく怒りを解いてしまう。
いつだってこいつはそうだ。
でも、その笑顔に何度も救われた。
………………恥ずかしくてあいつになんか、絶対言えないけどな───。
後書き
ファリスのバッツに対する印象ってこんな感じじゃないかな、と思いながら書きました。そうやって助けてくれる人がいるというのは実にいいもんです(ぇ?)